チェスの神『ボビー・フィッシャー』の孤独人生から学ぶべきこと

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その男孤独につき

ボビー・フィッシャーをご存知でしょうか?

チェス界の神、伝説的人物です。わずか14歳でアメリカチャンピオンになり、その後ソ連代表のスパスキーと対戦。世界チャンピオンになったチェスの天才です。

そんなフィッシャーですが、孤独だらけの人生でした。

天才は孤独なのか?それとも孤独だから天才になれたのか?

とにかくフィッシャーの人生は凄すぎる。ぼっちライフを送るなら、この男の人生について知っておくべきです。学ぶべきことがいっぱいあります。

孤独の時間全てをチェスに費やした結果……

フィッシャーはシングルマザーの家庭で育ちました。母親は仕事で帰りが遅い。姉もいましたが、学校から帰るのが遅い。フィッシャーは家で一人きり。

そんなフィッシャーがのめりこんだのがチェスです。この孤独な時間、ずっとチェスをしていました。

そのはまり方は凄く、風呂場にチェス盤を持って行きチェスをしていたほど。

その結果……

わずか14歳で全米チャンピオンに!!

これぞ孤独のチカラ。孤独は何かに没頭するには最高の環境なのです。

世紀の一局「クイーンサクリファイス」

フィッシャーの何が凄いのか少し紹介します。

フィッシャーの対局で有名なのが「世紀の一局」と呼ばれた試合。「クイーンサクリファイス」と呼ばれる戦略見事に決めたのです。

「クイーンサクリファイス」とは一番強い駒であるクイーンを捨て駒にする戦法。羽生善治の解説によると、クイーンを取られたら、ほぼ負けるくらい大事な駒とのこと。

クイーンを犠牲にするけれど、盤上では優位に立つ。

僕はチェスわからないので、どれだけ凄いか実感できないですけど、とにかく凄いとのこと。

それを13歳の時に決めたのです。

米ソ冷戦の代理戦争の果てに

アメリカチャンピオンになったフィッシャーはソ連代表のスパスキーと対戦することになります。スパスキーは世界チャンピオンであり、スパスキーに勝てばフィッシャーが世界チャンピオンになるということです。

当時米ソ冷戦下という状況だったために、チェスの試合が代理戦争のような形になりました。

フィッシャーを大統領までが応援していました。

まさに異常な時代。試合に政治を持ち込むなどありえない。

でもフィッシャーはキッシンジャーに電話で応援された時に何気に喜んでいたみたいですが。

初戦は負け。2戦目は不戦勝で大ピンチでしたが、その後は勝ち続け世界チャンピオンになります。

ここまでがフィッシャーの黄金期。幸せな時代です。

厭世思想。そして放浪生活へ

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世界チャンピオンになったフィッシャーはアメリカ中で話題になり、ちやほやされます。

大金のCMやらスポンサーの依頼がいっぱいきます。しかしそれらを全て断っています。

幼少期貧しかったフィッシャーでしたが、金儲けを企む奴らが嫌いだったようです。

やがてそれらを避けるように隠遁生活に入ります。行方不明に。

この頃からフィッシャーはおかしくなっていきます。

反ユダヤやネオナチなどの危険思想に傾倒していくのです。

完全に厭世的な思想です。どう見てもダークサイドに飲まれています。フィッシャーは幼い頃からチェスしかやってきてないので世間知らず。世の中を知らなかった。

そのため世界チャンピオンになった時に、人間の嫌な部分を沢山見てしまったのでしょう。

孤独のデメリットはここにあるのかもしれません。社会を知らない。

僕の場合は社会の荒波を知りつつ、ぼっちライフへ入っていったので、ダークサイドにそこまで飲み込まれることはありませんでした。

しかしライトサイドしか見てきてない青年であれば、反動でダークサイドに落ちるのはあっという間でしょう。

フィッシャーの10代の人生はそれは輝かしいものです。その分闇を見ていない。闇を見ていないものが闇に遭遇したら、あっという間。

苦労した人間ほど強いとは言いますが本当ですね。もちろんフィッシャーも苦労しています。ただしそれはチェスにおいて。人生においての苦労とは少し違う。

隠遁生活は20年に及びました。

反米思想。アメリカから指名手配に

スパスキーとの再戦が奇跡的に決定し、フィッシャーは表舞台に戻ってきます。

しかし問題発生。対戦場所であるユーゴスラビアが戦争中で、アメリカから制裁を受けていたのです。アメリカは試合の中止を要請。

しかしフィッシャーは要請書に唾を吐き捨て、暴言連発。(この頃すでに反米思想になっていた)

そして試合を強行したのです。

スパスキーとの再戦は見事フィッシャーの勝利。

しかしアメリカを敵に回したため、指名手配になってしまいます。そして世界と転々とする逃亡生活がはじまります。

フィッシャーがやったことは、チェスをしたこと。チェスをしたために捕まるなんて、ありえないでしょうけど、フィッシャー並みのプレイヤーだから起こることなんでしょうね。

栄光からの転落。フィッシャーは幼少の頃から孤独でしたが、世界チャンピオンになってからも逃亡者になってからもずっと孤独。

フィッシャーの人生は一言で言えば「孤独」なのです。

これをどう見るか。

孤独はずっと付きまとうものなのか。それとも性格の問題なのか。天性のものなのか。運命なのか。

フィッシャーはルーク級のぼっちマスターです。成功した段階で「脱ぼっち」しても良かったはず。それをしなかったということは性格なのかもしれません。

彼が本能的に孤独を好み、愛していたのかもしれません。

表に立つことに喜びを感じていたら、こうはなっていません。

いやもしかしたらフィッシャーの中には常に矛盾があったのかもしれません。

「世界チャンピオンであり、有名でありたい」という部分と「孤独にひっそり暮らしたい」という部分です。

前者に突き抜けることができれば、ぼっちにはなっていません。結局はぼっちが好きだったのだと思います。

もはや病気

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フィッシャーは病的なくらい神経質で、聴覚過敏でした。試合中にも些細なことが気になるタイプであり、アスペルガーのような兆候もあります。妄想癖もすごく、自分の中で悪いイメージを増幅させていくタイプのようです。

病気かどうかは断言できませんが、病院に行っていたら、何かしらの精神疾患と診断される可能性が高いです。(あくまで僕の推測ですが)

特に晩年の反ユダヤ、ネオナチ、反米思想には狂気を感じます。マジでやばいです。9.11が起きた時は喜んでいます。

孤独な人が気をつけなければいけないのが、カルトや危険思想にのめり込むことですが、フィッシャーはそれに近い形で、これらの厭世思想に染まっています。

孤独の最大のデメリットはここかもしれません。

ぼっちの人はダークサイドに飲まれないように気をつけましょう。フィッシャーはこれらの面で反面教師でもある。

日本で逮捕される

フィッシャーは逃亡で世界各地を転々とし、行き着いた先が日本でした。

日本に知り合いがいたので、そこでお世話になっていました。

しかしパスポートが無効になり、ついに逮捕されてしまいます。

このままアメリカに強制送還されれば、有罪は避けられません。

なんとかできないものかと、動いたのが日本の知り合いと、アイスランドの人々。

アイスランドはフィッシャーがスパスキーと再戦をした国であり、それによりアイスランドが有名になったので、恩を感じていたようです。

ちなみに羽生善治も嘆願書を提出し、救済するよう動いています。

アメリカからはかなりの圧力があった模様で、マジでやばかったようです。

しかしなんとかアイスランドでの市民権が得られて、フィッシャーは解放されます。そしてアイスランドへ移住するのです。

フィッシャーを救ったのは、チェスでした。チェスによって得た尊敬、恩が彼を救ったのです。

正直、普通の人なら有罪は免れません。フィッシャーは特例なのです。そのくらいチェスに関しては凄かった。

晩年、彼はアイスランドで余生を過ごし、その生涯を閉じます。

ぼっちの全てを経験した男からの教訓

フィッシャーから得られる教訓は計り知れません。

ぼっちの良い面、悪い面、全てを経験したと言ってもいい。

人生の前半はライトサイドが後半はダークサイドがもろに出ています。

ダークサイドに落ちたフィッシャーは最後まで抜け出ることができませんでした。

アイスランドで生活は、逃亡生活に比べたら、幸せなものだったでしょうが、フィッシャー自身は満足していなかったのです。

一度でも栄光を手にした人間は、その旨味を忘れられないのかもしれません。

フィッシャーは天才です。でも一人の人間です。傲慢になりすぎた結果、アメリカを敵に回し、厭世思想に染まり、逮捕されたという転落人生は、まさにダースベイダーのようです。

ぼっちにとって、前半はお手本、後半は反面教師としてみるべきでしょう。

ダークサイドの引力はブラックホールのように強力で、常に気をつけてないと飲み込まれてしまいます。もしダークサイドの引力を感じたら、必死に逃げてください。

瞑想などで嫌な思考を断ち切り、名言集などを読んでライトサイドへ意識的にいくことが大事です。

とにかくフィッシャーの人生は学ぶべきことが多すぎます。

参考資料(僕が読んだ本はこれ)≫完全なるチェス 天才ボビー・フィッシャーの生涯 (文春文庫)

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