ホームレス=怠け者という誤解
ホームレス狩りって言葉があります。中学生がホームレスをリンチにして死亡したなんてニュースもありました。酷いことをする人がいるもんです。
世間ではホームレス=怠け者なんて誤解している人もいて、ホームレスは社会のゴミなんていう意見の人もいます。とんでもない偏見です。
ホームレスだってホームレスになりたくて、なったわけではないのです。
不幸は突然やってくる。不運が重なり、ある日突然家を失う。こういうこともあるのです。他人事ではありませんよ。
ホームレスになってしまう理由
もちろん、人間的に問題がある人もいます。酒にはまり、ギャンブルにはまり借金まみれ。仕事には行きたくない。そういう人もいます。
でも全く違った理由でホームレスになってしまう人もいます。
不運が人生を左右する
有名なのはお笑い芸人の麒麟の田村さん。
彼がホームレスになった理由はただの不運としか言いようがありません。
田村さんが小学生の時に、お母さんが病気で他界。お父さんも病気になり、入院。会社をクビになってしまいます。その後一家解散。
彼は何一つ悪くありません。自分には問題がなくても、家族の不幸は突然やってきます。
似たようなケースは他にもあります。印象的だったのはテレビに出ていたホームレス。
彼は普通に働いていたそうです。ところがある日突然、会社をクビに。さらに両親が急死。借金返済のため自宅が競売にかけられてしまったのです。
こうして彼は家を失いました。
そう不運が重なりホームレスになってしまうのです。不運が続けば、誰だってこうなる可能性はあります。
これを不確実性といいます。
人生にはコントロールできない部分がある
不確実性は避けようがありません。予測不可能でどうすることもできない。
実は不確実性は自然界では当たり前なんです。
蟻の近くをたまたま犬が歩いていた。犬が蟻を踏んじゃった。蟻は死んでしまいました。
さて蟻は悪いでしょうか?悪くありません。ただ運が無かっただけです。
でも人間は神様の試練だとか、前世の報いだとか、人格が悪いからだとか、わけのわからない理屈をつけたがる。
世の中に起こることには理由がないものだってあるんです。
ということで世の中不確実。人間、いつホームレスになってもおかしくありません。
いつ死んでもおかしくないのと同じです。
当たり前のことなんですが、人生は人格だけで決まるわけではないんです。